クェス・パラヤ

 

 

 

・ガンダム

 ガンダムで、一番印象に残ったキャラクターは誰だ!と聞かれたとする。私は開口一番このイカレポンチを挙げる。名台詞についても覚えているのは大抵こいつの台詞だったりする。

 「アムロ!あんたちょっとセコいよ!」

 「私、全部知ってたな・・・。」

 「何すんだよっ!」

 「そうしなよ。(空港でのシーン)」

 台詞だけ聞けば、なぜかキャラ・スーンを思い出す節もある。乱暴、粗暴、ちょっとお茶目で、プリチーなキャラクター、クェス・パラヤ。アデナウアー・パラヤという女たらしのオッサンの子供で、後妻が大嫌い。アデナウアーも後妻が嫌いな様子。空港からプンッ、なんて言って立ち去る後妻を見てなんとも思わない辺り、このアデナウアーも相当な馬鹿キャラです。挙句の果てには、連邦士官に殴られかけるからね・・・何考えてるのかという感じである。

・何がしたいんだよ

 普段はヤンキーの真似事みたいなことをしている、クェス・パラヤだがハサウェイ・ノアとの出会いが彼女を変えていく!宇宙に出た途端彼女は変わったのだ。天才ニュータイプアムロ・レイとの出会い、幻滅、そしてシャアへの恋。

 天真爛漫な心を持つ彼女は、単純にも自分の置かれている状況を甘んじるアムロを姑息だと感じ取り、シャアの元へと行く。そこで、富野流の大胆なアプローチが開始されることになる。もともとニュータイプの素質のある彼女は、もうなんかヤクト・ドーガとかファンネルとかの操作は余裕な訳、でもシャアの心の操作までは出来ぬ。

 映画版にはないシーンなのだが、この女(アマ)、素っ裸でシャアのコックピットに飛び込んでいきやがる。これだけなら、いい。映画を見れば分かる、コックピットに飛び込むシーンは

 宇宙だ。

 照りつける太陽光線!絶対零度の世界、死ぬ。100%死ぬ。映画では耳栓しながらクルクルーって感じで、スポッだけどね。まず、それを受け入れるシャアもシャアですよ。おまいら、どうかしてるーよ。まず出会ったときからおかしい。いくら、シャアをアムロから助けたからとは言っても、どこぞの馬の骨とも知れぬガキを戦艦に連れて行くってどうよ。しかも、まんまとパイロットにしちゃって。シャアも馬鹿だろ。

 まぁ、それだけならいいけど、シャアに好かれるためか行動を常にともにし、「あのおばさん(ナナイ)嫌いだ!」なんて言っちゃって気を引こうとして。もう、先生を好きになっちゃった高校生じゃないんだから。

・とーみーのーー!!!!!!

 要するに、富野の趣味丸出しの、今時の若い子の平均値的な少女な訳ですよ。富野監督といえば、「若者はなっとらん!」といったようなメッセージが作品からあふれ出してることで有名。で、それの典型が彼女ということ。

 大人の男性に一目惚れ、もう彼しか見えない。ハサウェイ?誰それ、死ねや。アムロ、うぜぇ。父親?母親?クソ食らえ。 ぉー、まさしくと言っていいほど、彼女は流行りの娘であると言えると思う。逆襲のシャアで乱暴なのは、ギュネイ、ハサウェイ、クェス、シャアの真面目にウザい4角関係の崩壊に言える。シャアとアムロの欺瞞やエゴの表現のための彼女等な訳ですがホント酷すぎ。原作ではハサウェイは自分でクェスを殺してしまうんですよ。シャアはシャアで「ララァ!」だし。もう、何この修羅場。

 だからこそ、彼女が印象的に映る訳である。クェスは戦場には似合わなさすぎたのだ。死ぬ直前までは自分のやりたい事を存分に自由にやり、たとえ思いが通じなくても恋愛を楽しみ・・・。そう思うと悲しくなってきますよね。あぁ、遊びたい、あぁ恋愛したい。ただそれだけなんですよ、クェスがしたいことって。

 友達とつるみたい、反抗したい、恋したい。青春の1Pという奴ですかね。今までガンダムにそんなことして来た人間って1人もいないんです。アムロだって、恋愛したいし反抗したいし!って思ってたかもしれないけど、戦場にもみくちゃにされて。カイ・シデンだって恋愛したかったですよ!でも、ダメだったんですよ・・・。そんなのを尻目に、クェス・パラヤは戦場で見事に青春の1Pを刻んでいるんです。これは評価に値すると思いますよ。富野さんの考えがどうとかこうとか関係無しに。私は、彼女こそがガンダム界のドンだと考える。究極的に彼女は最強である。「わぁーん、ララァちゃーん」とかずっと言ってる、シャアやアムロなんかよりも断然にカッコイイ。

 クェス・パラヤ最高!

 

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